お前、可愛すぎてムカつく。

こんな勘違い、蒼空にはしてほしくなかった…

私がモタモタしてるから悪いんだよね、先生にはちゃんと断らないと。


ゴミ箱を漁ると、水原さんがさっき捨てたピアスを見つけた。


蒼空はいらないものだと思ってても、私には大切なものなんだ…


絶対に捨てることはできない。


私はピアスをそっとポケットの中に入れた。



20時になり、ホールを見渡すと先生は約束通り待っていてくれて…


コーヒーを飲みながら本を読んでいるようだった。


蒼空もいるのに、目の前で先生と一緒に帰りたくない。


やっぱり断ろうかな…


着替えようとスタッフルームに入ろうとしたらドアのところで蒼空とバッタリ会ってしまった。


突然のことに言葉が出てこなくて。


でも精一杯の笑顔は作った。


「お、お疲れ様っ!」


「お疲れ」


「お先…するね〜」


蒼空と入れ違いで部屋の中に入ろうとしたら…



手首を掴まれた。



「えっ…」


「あいつと帰んの?」


「あ…う、うん…」


蒼空がまっすぐに私を見つめてたから、動けなくなった。







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