お前、可愛すぎてムカつく。


「行くなよ」


その言葉と同時に蒼空が私の手首を引っぱった。


そして、スタッフルームの中のカーテンで仕切られたスペースに無理やり連れ込まれた。


人が1人余裕で入れるくらいの場所だったけど、2人で入ると結構狭くて…


蒼空とは密着する形になった。


なにこれなにこれ…


頭の中が真っ白になったのと同時に、強引にキスされた。


久々に感じる蒼空の体温と、唇の温かさ。

そして蒼空の香り。


その全てを体が覚えていて、私は鳥肌が立った。

嬉しい時も鳥肌って立つんだ…


でも蒼空はなかなか唇を離してくれなくて、苦しくなってきた。


「そ…らっ‼︎」


やっと離れたと思ったら、蒼空は伏し目がちにつぶやいた。


「あいつともキスした?」


「先生と⁉︎してないよ!」


「…そっか」


蒼空は私の唇をそっと触った。


「今日は俺が送る」


「え!?」


「松林には俺から言っとくから」


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