いつか晴れた日に
「そんなの、嘘」
「嘘じゃない。結婚も正式に決まったって、同じ課の田島さんと喫煙所で話してた」
そう言うと、亜紀の身体がブルブルと震えだした。
呼吸も荒くなって肩で息をしている。
「……亜紀?」
様子がおかしくなった亜紀に一歩近付く。
「っ!!」
だけど亜紀は、差し伸べたわたしの手を思いっきり叩くと「アンタの話なんて信じない」と捨て台詞を残して更衣室を出ていってしまった。
その後ろ姿をただ呆然として見送った。
言わない方が良かったかもしれない。
そうすれば、亜紀は池永さんに恋したままでいられたんだ。
……ごめんね。誰もいない更衣室でぽつりとつぶやく。
ただ、亜紀を傷つけたくなかっただなのに。
結局は、わたしが一番亜紀を傷つけたのかもしれない。