いつか晴れた日に
信号は青だった。

それなのに……

けたたましいクラクションの音に、ハッとして顔を上げると、一台のトラックがわたし目掛けて突っ込んで来た。

「!!」

逃げなきゃと思うのに、足がすくんで一歩も動けない。

あっという間に距離は詰って、もうダメだと目を瞑った瞬間、ドンと身体に衝撃を受けて、黒い毛の何かと一緒に宙に弾き飛ばされていた。

景色が反転する。
無音の中で、ゆっくりとアスファルトに向かって落下していく。

そして、わたしを護るように、纏わりつく黒い毛の動物。

ああ、これは、チビタなんだと思った。
こんな状況なのに、逢えたことが嬉しくて、落下しながらその身体を抱き締めた。

チビタ、ずっと心配だった。よかった、また逢えて。

最後に神様がわたしの願いを叶えてくれたのかな?

……そっか。じゃ、わたし死ぬんだ。

でも、チビタはどうなるの?
これは現実?それとも幻覚?

そのどちらでもいい。

神様、お願いします。


どうか、チビタを助けて下さい。



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