いつか晴れた日に


「もう、クリアしてると思う」

涼はそう言って、指先でわたしの唇に触れた。

「……」

もしかして、わたしからのキスが条件だったの?
本当に、それだけ?

……違うよね。そんな簡単なわけがない。

本当はなんなの?


「涼……」

「どうして、悲しそうな顔をするの?」

「だって」

悪いほうにばかり思考が働いてしまう。涼が神様にお願いしたのは、時間の延長なんでしょ?
だとしたら、またいなくなってしまうの?

そう思うと一気に涙が込み上げてきて。溢れ出そうになる涙を唇を噛んで我慢した。

「怜奈ちゃん、泣かないで」

「な、泣いてない」

涼が困った顔をしているのが伝わってきて、申し訳ない気持ちになる。
沢山の愛情を注いでくれた涼を困らせたいわけじゃない。

ただ、また逢えなくなるのが悲しくて。
なんとか笑ってみようと思うけれど、涙が溢れるだけで無駄に終わってしまった。

もう、顔はグチャグチャで。こんなヒドイ顔を見せたいわけじゃないのに。

俯いて涙を拭った。早く涙を止めなくちゃ。そうしないと、涼との時間が勿体無い。

「怜奈ちゃん、顔を上げて」

「やだっ」

もう少し、待ってよ。ちゃんと笑うから。

だから、もう少し……。
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