いつか晴れた日に

「俺、怜奈ちゃんが好きだよ」

「わたしだって」

涼のことが好き。だから、苦しいの。
それぐらい、わかってよ。

「怜奈ちゃん、よく聞いて?」

そう言ったかと思うと、涼はわたしの頬に手を添えて、強引に上を向かせた。

「……ぅ」


間近で涼と見詰め合った。キスをするぐらい近い距離に息が止まりそうで。

涼の胸をそっと押し返してみたけれど、涼は動じずにフッと口角を上げて笑った。


「怜奈ちゃんが、俺に本当の恋をすること。それが、条件だった」

「……え?」

それって、つまり……?

直ぐに意味が理解出来なくて、瞬きを繰り返すわたしに、涼は微笑んで言葉を続けた。

「だから、安心して?怜奈ちゃんの気持ちが変わらない限り、俺はずっと怜奈ちゃんの傍に居られるから」

「ほ、本当に?」

「うん」

今度は、別の涙がジワリと滲む。

よかった。
ずっと、涼と一緒にいられるんだね。

ホッとすると、目の前でクスクス笑っている涼が憎らしく思えて。

「そういう大切なことは、最初に言ってよっ」

「もう!」っと、涼の胸を拳で叩く。涼は「痛いよ」と笑いながら、わたしの手を掴んだ。
< 155 / 159 >

この作品をシェア

pagetop