いつか晴れた日に
髪を乾かして部屋に戻ると、涼はソファーに座ってテレビを視ていた。

「涼、シャワーいいよ」

「うん」

涼は、わたしの方を振り向きもせず、返事をするとバスルームに向かった。

怒っているのかな?
確かに、言い過ぎてしまったし、謝ったほうがいいよね。

涼を待っているのも気まずくて、ベッドに入って横になる。

アルコールの所為か、いつの間にかウトウトしていたみたい。

ベッドの中に涼が入ってくる気配で目が覚めた。
涼の腕が背後から回ってきて、そっとわたしのお腹に添えられた。


「怜奈ちゃん」

「……うん」

涼の吐息が首筋にかかってくすぐったい。

「怜奈ちゃん、こっち向いてよ」

「……ダメ」

そう言うと、涼はクスリと笑って、わたしを抱く腕の力を少しだけ強めた。


「明日さ、お弁当持って、ピクニックに行こうよ」

「お弁当、涼が作るの?」

「うん。だから、いいでしょ?」

「何処に行くの?」

「それは、秘密」

「……涼」

「うん?」

「ごめんね」

表情は見えないけれど、涼が微笑んだような気がした。
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