いつか晴れた日に
どうしてなんだろう。
涼の笑顔を見ていると、胸の奥がギュっと苦しくなる。

「怜奈ちゃん?」

涼は不思議そうに小首を傾げて、わたしを見詰める。

「えっと、わたし、炭酸が飲みたい」
取繕う様にそう言うと、涼は「オッケー」と売店に向かって走り去っていった。

だけど、わたしは直ぐに不安になってしまう。

涼は、わたしのところに戻ってこないんじゃないかって。
このまま、もう逢えないんじゃないかって。

だから、涼がジュースを持って戻ってきたことがどうしようもなく嬉しくて、つい甘えるように、自分から涼の手を握ってしまった。

涼は何も言わずに微笑んで、わたしの手を握り返した。


「そろそろ帰ろうか?」

「帰るには、まだ早いよ?」

「うーん。そうだけど……」

涼が困ったように眉を下げるから、「じゃ、これ飲んだらね?」とわたしは涼の手を離した。

帰りのバスの中では、自分で思うより疲れていたのか、涼の肩に凭れ掛かって眠ってしまった。
涼に起こされるまで、気が付かないほどで。

「怜奈ちゃん、ぐっすりだったね」

「う、うん」

バツが悪くて俯くと、涼は、クスッと笑って、それから、わたしの手を取って歩き出した。
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