いつか晴れた日に
「……彼女のことは、ちょっと微妙なんだよね」
「微妙って?」
「うーん。訊いてもはぐらかされるというか。はっきり別れたとは言ってくれないんだよね。だけど、池永さんのマンションに何度も泊まりにいってるし、今はわたしが本命なのかなって思ってる」
きっと時間の問題だよと、亜紀は言う。
本当に、そうなのかな?亜紀を大切にして欲しいと思いながら、池永さんへの不信感だけが募っていった。
それから、しばらくして居酒屋を出ると、亜紀は池永さんのマンションに向かった。
今夜も泊まるらしい。
こんなに頻繁に池永さんの部屋に泊まるのだから、彼女とは別れたのかもしれない。
だけど……
嫌な予感がするのは、どうしてだろう。
「安西さん、悪いけど、お使い頼める?」
「はい」
美香さんに頼まれて、イヤだと言えるはずが無い。
作業の手を止めて、美香さんの方に向き直った。
「会議のときに出すお茶をコンビニで買ってきて欲しいの」これお金、レシートを忘れないで。と有無を言わさず渡された。
「あの、何本ぐらい買えば……」
「そうね、四本ぐらい買ってきてもらおうかな。あと、紙コップもね」
そんなに?
まぁ、人数分をざっと計算すればそれぐらい必要だと思うけど。コンビにまで距離があるのに、一人で持つには重たいよ。
はぁ。と気付かれないように、小さくため息を吐いて席を立った。