いつか晴れた日に
「いい加減して!!」

自分でも驚くぐらいの大きな声が出た。

ビクッと肩を震わして振り返った池永さんは、わたしを見ると、ヤバイと言うような顔をした。

「亜紀の気持ちを考えたことがありますか?」

乱暴にドアを開け、池永さんに詰めよると、今まで池永さんと話していた営業さんは、逃げるように外に出て行った。

「落ち着いてよ、安西さん」

二人きりになると丸め込めると思ったのか、池永さんはいつかのときと同じような甘い響きで話し出す。

「先輩の手前、ふざけていただけで、本心で言ったわけじゃないんだ。だから、誤解しないで欲しい」

「そんなの、信じられません」

信じられるわけが無い。二人とも笑っていたじゃない。

遊びだからって。揉めても派遣だから直ぐに辞めるだろうって言ったじゃない。

< 85 / 159 >

この作品をシェア

pagetop