Ri.Night Ⅲ
二人の歩いている道から察するに、多分二人は大通りに出る気なんだろう。
そこで車に拾って貰う。
内部事情を知っているからこそ言えるのだけれど、貴兄も少しは警戒してたりするのだろうか。
それとも車が到着するまでまだ時間があるから大通りまで出たんだろうか。
可能性としては両方ある。
けれど、後者の方が確率が高いのは確かだろう。
だって、警戒していたとしても車が止まったぐらいであたしが気付く筈がないのだから。
そう考えるとやっぱり後者の方なのか。
そんな事を思っていると、案の定大通りに出た二人の元に一台の車が停車した。
その車に乗り込んで行く二人。
車が発車したのを見てあたしも大通りに出る。
タイミング良く現れたタクシーに大きく手を上げると、ブンブンと左右に振りまくった。
止まったタクシーに早々と乗り込み、
「すみません、前の車追いかけて下さい!」
二人が乗った車を指差す。
タクシーのおじさんは不思議そうに首を傾げながらも焦っているあたしを見て、慌てて車を発車させた。
……やっぱり鳳皇に行く気なんだ。
車が発車して数十分程経った頃、視界に映ったのはN県まであと2kmという道路標識。
それを見て疑心が確信に変わった。
……貴兄。
分かってはいたけど、改めてそれを突き付けられるとやっぱりツラくて。
これから起ころうとしている抗争を何とか防ぎたくて此処まで来たけど、早くも心が押し潰されそうだった。