鏡花水月◌˳⚛˚
「よっしゃああああああああああああ!受かってるううううううう!母さん!俺受かった!」
そう叫んだのは、私では無く今村紺だ。相変わらずうるさい。でも、もっとうるさいのは…
「千里。本当におめでとう。ママ、誇りで嬉しいわ。頑張ったのね。制服買いに行きましょう。」
母だ。涙をボロボロ流している。だが、前のように厚かましいとは思わない。喜んでくれて、私も嬉しい。
「そうだね。セーラーの後ろ襟に六芒星が付いてるの、修央館のシンボルで憧れてた。やっと着れるんだね。私頑張ったよ。」
「うん。うん。本当に頑張ったわ。」
こんなにまともに話したのはいつぶりだろうか。何だかこちらまで泣けてきた。