【短編】君だけを愛したい
昨日から、一体何なんだよ!?
崎村のせいで気は滅入るばかりで、晴れやしない。
あ……?崎村のせい……?
まさかとは思うけど……
そんなバカなこと、あるわけねーよなー…
突如、沸き上がった感情に頭を抱えたくなったけど、そこはあえてスルーした。
なぜかって、目の前では崎村の頭を微笑みながら撫でている男がいて。
―――イライラが沸点に達したから。
「崎村っ!!!」
名前を呼んで早足で崎村の背後に駆け寄った瞬間、振り返った崎村と視線が合わさった。
「え……?渉ちゃん???」
「ちょっと来いっ!!」
瞳をこれでもかってくらいに見開いて驚く崎村の手を引いて歩き出せば、
「え? え? え?」
って、それしか声に出せないらしい崎村。
それを無視してしまうくらいにイライラムカムカしてるオレは、早足で歩き続けた。