PRINCESS SWORD―姫のツルギは恋を貫く―
わたしは慌てて手を振った。
「謝らないで。わたしが勝手にくっついてるんだもの」
「お嬢って、見るからにお嬢だから、ほんと気を付けなよ? できれば帰りも一緒に動きたいんだけど、あたし、部活がガチだからねぇ」
寧々ちゃんはアーチェリー部だ。
小さいころからやっていて、腕前は超高校級。
何度も全国大会に出ている。
部活も本気、ケンカも強いし、明るくてサバサバしている。
だから、寧々ちゃんは女の子にモテる。
「忠告ありがとう、寧々ちゃん。わたし、自分でも気を付けてみるね。それにしても、襄陽学園って本当にいろんな人がいるんだね。暴走族もいるなんて知らなかった」
でも、わたしには縁がないかな。