PRINCESS SWORD―姫のツルギは恋を貫く―


  青い月よ 消えないで

  この胸の叫びは飼い慣らせないから



十六日のライヴでは、二回披露した。


わたしは合計四回、聴いたことになることになる。


印象的なサビはもう覚えていた。



口ずさんでみたとき、小夜子と声が重なった。


小夜子も覚えているんだ。




文徳先輩がニッコリした。



「女の子の声で聴くと、やっぱり違うね。華やかになるよな」



小夜子は首を左右に振った。



「煥さんの声じゃなきゃダメです。青い月って、あの切ない声が忘れられません。月を探すみたいに、空を見て歌ってましたよね。その姿も、涙が出そうなくらいステキでした」



小夜子の黒い瞳に光が躍っている。


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