この感情を僕たちはまだ愛とは知らない
「なあ律もうやめよう」
修司の言葉が何を意味していたのかがわかったが俺は首を振った
瑞希ならきっとそうするから
「なにが?」
「おまえは知らなくていいんだよ何も」
「律ちゃんと話してよ」
「ったくおまえのせいだからな修司」
俺は律の言葉を待っていた
傷つくのは被害者か加害者か
俺は答えを知りたかったんだ
「麻衣あのな」
ニヤリと律が笑った気がした
実際に笑っていたのかもしれないこの性悪が
「俺も好きだよ」
俺が聞きたいのはその言葉じゃない
「···」
まんまと律にはめられた
「これでいいんだろ修司?」
「勝手にしろよもう」
俺が言いたいことはそれだけ
こいつは本当に性悪とかしか言いようがない
最後まで言わないでいるつもりだなこりゃ
「えっ?」
「なんでもないよな修司」
「はいはい」
諦めたように俺は言う
「んで修司、誰が性悪だって?
俺みたいな素直で優しい奴はそうはいないよ?」
「はいはいそうだな」
めんどくさそうに言う俺を律が笑う
こいつこんなにうまく笑えてたっけ?
初めて会った時にこんな笑顔してなかったよな確か
「律?」
「修司まだなんか文句あるのか?」
「な~んもねぇよ
つーか帰るわ」
心配してた俺がバカみたいじゃん
帰ろうとした俺に律がなにか投げつけてきたので慌てて取る
「こないだの貸しはチャラな」
律、本当によく笑うようになったな
律が投げつけてきたのは未開封のタバコの箱
修司が帰ると俺は麻衣を見た
「泣かせて悪かったな
どうせ泣かせるならベッドの中だよなやっぱり」
ひとり頷く律に私はそっとキスをした
律は意地悪く目を細めてキスを返してくる
舌が絡まって息がつまりそうになる
律のキスは大人のキス
甘いんだか苦いんだか
「んっ···」
「感じてる?かわいいんだけど
襲いたくなっちゃうな」
32才の私には眩しすぎる笑顔
「律···私の方が年上なんだよ?」
「経験は俺の方が上なんだお?」
「もうバカにしないでよ」
「してねぇけど」
「心配したんだから···律のバカ」
「俺も今回はヤバかった
けっこうぐっさりいってんだもんなぁこれ
あと数センチ逸れてたらどうなってたかなぁ俺」
呑気そうに言ってるけど実際はそうじゃないよね
「ねぇ律あの時さ私のこと知ってたって言ったんだよね」
「さあ?」
「ウソ」
「なにが?」
「はぐらかさないで
私も微かに覚えてるよ
私に話しかけてくれた小さな男の子あれって律だったんでしょ?」
修司の言葉が何を意味していたのかがわかったが俺は首を振った
瑞希ならきっとそうするから
「なにが?」
「おまえは知らなくていいんだよ何も」
「律ちゃんと話してよ」
「ったくおまえのせいだからな修司」
俺は律の言葉を待っていた
傷つくのは被害者か加害者か
俺は答えを知りたかったんだ
「麻衣あのな」
ニヤリと律が笑った気がした
実際に笑っていたのかもしれないこの性悪が
「俺も好きだよ」
俺が聞きたいのはその言葉じゃない
「···」
まんまと律にはめられた
「これでいいんだろ修司?」
「勝手にしろよもう」
俺が言いたいことはそれだけ
こいつは本当に性悪とかしか言いようがない
最後まで言わないでいるつもりだなこりゃ
「えっ?」
「なんでもないよな修司」
「はいはい」
諦めたように俺は言う
「んで修司、誰が性悪だって?
俺みたいな素直で優しい奴はそうはいないよ?」
「はいはいそうだな」
めんどくさそうに言う俺を律が笑う
こいつこんなにうまく笑えてたっけ?
初めて会った時にこんな笑顔してなかったよな確か
「律?」
「修司まだなんか文句あるのか?」
「な~んもねぇよ
つーか帰るわ」
心配してた俺がバカみたいじゃん
帰ろうとした俺に律がなにか投げつけてきたので慌てて取る
「こないだの貸しはチャラな」
律、本当によく笑うようになったな
律が投げつけてきたのは未開封のタバコの箱
修司が帰ると俺は麻衣を見た
「泣かせて悪かったな
どうせ泣かせるならベッドの中だよなやっぱり」
ひとり頷く律に私はそっとキスをした
律は意地悪く目を細めてキスを返してくる
舌が絡まって息がつまりそうになる
律のキスは大人のキス
甘いんだか苦いんだか
「んっ···」
「感じてる?かわいいんだけど
襲いたくなっちゃうな」
32才の私には眩しすぎる笑顔
「律···私の方が年上なんだよ?」
「経験は俺の方が上なんだお?」
「もうバカにしないでよ」
「してねぇけど」
「心配したんだから···律のバカ」
「俺も今回はヤバかった
けっこうぐっさりいってんだもんなぁこれ
あと数センチ逸れてたらどうなってたかなぁ俺」
呑気そうに言ってるけど実際はそうじゃないよね
「ねぇ律あの時さ私のこと知ってたって言ったんだよね」
「さあ?」
「ウソ」
「なにが?」
「はぐらかさないで
私も微かに覚えてるよ
私に話しかけてくれた小さな男の子あれって律だったんでしょ?」