地味子とアイドルなやつら
気がつくと
周りのクラスメイト達もこっちを見て
ある者は恐怖に怯え、睨んだり、
またある者は未だ
私が言ったことに理解できていなかったりと
反応様々だ。
ふとヤツらのほうを見てみると、


早乙女彰は呆然としていた。


神楽坂智は目を剥いて驚き、


一ノ宮柊は、ただボーッとこっちを見ていて
いや、私の目をまっすぐ見つめていた。


















やべぇ。どうしよコレ。
今更嘘とか冗談でしたとか言えない感じだし、
何より何で一ノ宮柊はまた私を見ているの?
よっぽど私の言ったことがカンに触れたのだろうか?





やっぱり謝ったほうがいいよね。
特に、一ノ宮柊はなんにも言ってないのに
私が八当たりしちゃったし。

「一ノ宮柊、あなたにまで怒りをぶつけて
ゴメンなヒョイッ。」

ゴメンなさい。
そう続くはずの言葉が何故か腑抜けてしまった。
その理由は簡単だ。


「女の子チャンごめんね。
落ちたくなかったらちゃんと掴まっててね。」

そう言って早乙女彰が私を担いだせいだ。
















ちょっと待って。
なんで担がれての私。

「ちょっ、降ろせぇ!このヘンタイー!!!」


そう言って暴れてみるがびくともしない。
また言葉が荒れているが状況が状況なので
なりふり構っていられない。



「離せぇー!どこに連れて行く気だ!
悪かった、私が悪かったから、言い過ぎた!
ゴメンなさい!謝るから降ろして!」


私の虚しい叫び声が廊下に響き渡った。
< 47 / 77 >

この作品をシェア

pagetop