怖い短編集
足早に歩いた私は、

まるで導かれたように

その場所に立っていた。






私は、無意識にその場所に

たどり着いてしまったことに、

薄気味悪さを感じて、

思わずゾッとしてしまった。






私が立っていたその場所は、

25年前に、

海で溺れて死んでしまった

未来ちゃんの家の前だった。






雨はしだいに強くなり、

地面に水溜まりを

作り始めていた。






私は、強い雨に打たれながら、

未来ちゃんの家の前で、

呆然と立ち尽くしていた。






〈 私がこの場所に

たどり着いたのは、

偶然かしら?




それとも…… 〉






私が子供の頃、

よく遊びに来たこの場所は、

私の実家から、

歩いてちょうど10分の

場所だった。
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