王子な秘書とシンデレラな御曹司


そして次の日。

まんじりとせず眠れなかった。
外国の管弦楽団なんて初めてだし
何を着ていいのかわからないし
途中で寝たらどうしよう
それより華子様と会うってーのが
なんとゆーのか緊張感バリバリ。
あの人を圧倒させる強烈なオーラはハンパないし。
いやいい機会だ。あのエネルギーを少し分けてもらおう。間違いなくサプリメントより効き目あるぞ。

副社長は昨日の電話には触れず
いつもの副社長だった。

コーヒーもいれてくれたし
もちろんくだらない会話もして
昨日の不機嫌をスルーしているのだけれど
やっぱり
どことなく前の副社長とは違っていた。
優しい副社長だから
今まで何も気にせず仲良く(仲良く?)過ごしていた秘書に、彼がいると思うと遠慮があるのだろうか。

誤解させたまま
遠慮させておこう。
その方が別れがつらくないから。

そんな事より今日のデート。

5時近くになり
私は海外出張中の死神常務の部屋に入り込んでお着替え。

昨夜
狭い自分の部屋で服を広げまくり
選んだドレスは友人の結婚式に着た黒のワンピース。
切り替えのスカートがグレーのチュールになっていて、上品に見えるドレス。
髪は首の後ろでまとめたまま小さなパールの髪飾り。
これでいっぱいいっぱいです。
庶民ですからお許しを。

私が着替えから戻ると副社長もお着替え完了。

ブラックフォーマル。

白のシャツに光沢のあるシルバータイ。

優しい顔なのに黒がとっても似合ってる。

カッコいい……って素直に思ってしまった私。




< 103 / 245 >

この作品をシェア

pagetop