王子な秘書とシンデレラな御曹司
「華子様は優しくて心が広くて、頭の良い素晴らしい方です。でもご結婚にはご縁がなくてご家族が心配されてます。ご自分から興味を得る事はなかったのですが、啓司様に出会えてよかったと思います」
「あの2人は上手くいくと?」
恐る恐る聞いてみると
清香さんは「はい」と断言した。
そうか
ずーっと一緒に過ごしている清香さんがそう言うのなら、上手くいくんだろう。
ラストのコーヒーを口にして
私はもう一度副社長のテーブルを見つめる。
副社長は穏やかな顔で華子様と話をしていた。
出会えてよかったって
私も思わなきゃ……。
コーヒー苦いな。
一流レストランだけど
副社長のコーヒーの方が美味しい。
華子様も口元を少し上げて笑顔を見せる。
「華子様が男性とお話して、あんな楽しそうに笑うのは初めて見ます」
え?あれで楽しそうなの?
笑いに厳しいのね華子様。
笑いのツボが違うのかな
それなら
副社長と合うかもしれないね。
華子様以上の笑顔を見せて
清香さんは心から喜んでいた。
だから私も
清香さんと一緒に
喜ばなければいけないのにね。
まだまだ修行が足りないね。
胸の奥がチクチク痛むよ
乙女かっ。しっかりせよ雅王子。