王子な秘書とシンデレラな御曹司

清香さんはそんな華子様の隣でいつもニコニコ。
平和で可愛い女の子。
一緒に歩くと誰もが振り返る。
女子力高い清香さん。
見習わなきゃいけないな私も。

華子様はヒマなのか我が社のパンフレットを見ながら副社長に話しかける。

「啓司の会社は海外向けなのか?」

「いえ。本当は日本人向けの化粧品です」
副社長は小さく息を吐き
購入したお客様用カップで華子様と清香さんにコーヒーを渡す。

「でも今は海外シェアの方が多くなってきて、他の重役たちは海外を重視させたいようですね」

「そうか……寂しい話だ」
華子様は目を閉じてカップに入った液体を味わう。

「僕は海外より国内に力を入れたいのですが、力不足で上手くいかず。オリエンタルなパッケージが魅力で売れ行きは海外の方がいいのが悔しいです」

「うちのホテルもそうだ。私はそんな大げさに広げたくない。質の良い物を提供したい」

「そうなんですよ」

あら?あらあら。
意見が一致してますね。
会話が弾んでますね。

パソコンから目を離して二人の様子を覗くと、清香さんが嬉しそうに私に微笑んだ。

この二人
本質的に似てるのかもしれないね。

一歩ずつ進んでいるなって思っていたら

ノックもなくドアが開き

「麻生華子様」って低い声が響き

俺様副社長とその秘書である
市橋理香が飛び込んで来た。


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