王子な秘書とシンデレラな御曹司

一流のホテルで
一流の食事
綺麗なドレスを着て
好きな人の腕の中キスをする。

夢なのか現実なのか
よくわからない。

自分自身がフワフワしている。

甘いフワフワ。

「行きましょう」

彼に背中を押されてエレベーターに乗り
小さな箱の中でまたキスをする。

甘い甘い
溶けるようなキスをする。

「ずっと好きだった」

いつも落ち着いている優しい声が、息遣いも荒く力強い。

「ずっとキスしたかった」

私も……キスしたかった。

エレベーターが停止して
美味しいワインに酔ったのか
女の子の幸せに酔ったのか
少しふらつきながら彼に身体を預け部屋に入る。

広い部屋
応接セットがなんてゴージャス
部屋にピアノがあるなんて初めて。

「雅さん」

「はい」

「僕を信じてもらえますか?」

「……はい」

彼は怖いくらい真面目な顔で私の顔を見ていた。

「あと三ヶ月間。僕を信じてもらえますか?」

澄んだ綺麗な瞳が私を射るように見つめる。

「はい」

「僕もあなたを信じます」

身体がふわりと浮き上がる。

彼は私をお姫様だっこして
奥にある
キングサイズのベッドに優しく横たえた。



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