王子な秘書とシンデレラな御曹司
年末年始が無事終わる。
実家でダラダラ幸せな年越し。
家族からの『誰かいい人いないの?』って質問を無視して、地元の友達に会って楽しみ現実逃避。
チラホラと同級生の結婚話も耳に入る。
結婚……の前に相手を見つけよう。
今年はいい年にしよう。
楽しい時間は過ぎるのも早い。
あっという間に仕事始め。
さぁ去年の事は水に流し
頑張ろう。
背筋を伸ばして副社長室に入る私。
副社長室という名の資料室。
最後まで狭いこの部屋なのかな、新米の私達にはお似合いか。
ノックをして中に入ると副社長は電話中らしく、私は気配を消してドアの前に佇む。
電話が終わるのを待って、新年のご挨拶をしなきゃ。
副社長は私に気付く様子もなく
楽しそうに会話中
「はい……予定しておきます……今夜7時ですね。ええ……心の底から僕の気持ちは変わってません」
電話の相手は華子様だろうか
ふたりのプライベートを覗き見してるようで、少しだけドキリとしてしまう。
「好きですよ」
優しい表情で照れながら電話で告げる。
電話の相手は華子様だろう。
ズズーンと心が圧迫された。
「ずっと大切で愛しく……って雅さん。いつからそこに?」
会話の途中で私に気付き、ワタワタと電話を切って大きく叫ぶ。
「さっきから」
「人の電話を聞かないで下さい」
真っ赤になって怒る副社長。
いやーそこで怒るのは違うんじゃない?