王子な秘書とシンデレラな御曹司

「僕が怒ってるってわかりますか?」

副社長の手が伸びて来て
横たわる私の頬をぐにゅーっと左右に引っ張る。

痛い痛い痛い
てか
怖い怖い怖い

その顔怖い。

実家の隣で飼ってるインコと同じ目をしてる。
隣のピーちゃんが寝てる時
糸のような横目になるけど、それと同じ目をしてるよ。

いや
こっちは怒りの糸目なんだけど。

「ふぁい……わかりふゃす」
口を引っ張られてるから上手く謝れません。

「どんだけ心配したかわかります?僕の怒りの理由はわかります?」

メガネがキラリン光ってる。
怖いよぅ。

「台無しにして、すいません」
半べそで副社長に謝ると、副社長は眉間にシワを寄せやっと手を離してくれた。

「せっかくの華子様との婚約発表を台無しにしました。大切なスピーチを……」

「もっと痛い目に合いたいと?」

今度は背中に怒りの炎をメラメラ背負い
さっきよりパワーアップで怒ってます。

「だって私は……」

「そんなのどうでもいいんです!」

病人に怒鳴らないで下さい。


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