王子な秘書とシンデレラな御曹司

「携帯の電源入れていいですよ。きっと高橋部長から10件くらい電話が入ってるでしょう」

「そんなには……」
入ってた。
15件ほど入ってる。
あれ?同期からのLineもけっこう入ってるな。
『うちの課長が副社長からもらったメールの件で連絡欲しいと言ってる』って……。

「雅さんのパソコンにも似たような感じでメールが届いているかもしれませんが、全て僕が後から説明するって言って下さい」

「はい……あの」
まずは説明を求めようとしていると
副社長は自分の席に戻り
私も自分の席に座るように指図する。

いつものように仕事する感じで、横並びで二人座ってから
身体を副社長の方に向けると

副社長は天井を指さした。

「クリスマスぐらいに、ここの蛍光灯が変わったの知ってましたか?」

「はい?」

ごくごく普通の蛍光灯
他の重役室に付いているライトなら
もう少しデザインも凝っていてお洒落なのだけど
なんせここは資料室
細長い蛍光灯が三本入ってるだけのもの。

「あそこにねー高性能の隠しカメラが入ってたんですよ」

「ええっ?」

あんなところに?

丸見えじゃん。

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