王子な秘書とシンデレラな御曹司

「ご飯にしましょう」

まずは食べよう。

彼も用意を手伝って
ワインで乾杯をして
ふたりで食事。

ごくごく普通のカレーを『美味しい』って喜んで食べてくれる啓司さん。
ふたりで食べるっていいね。
きっと彼も同じことをまた考えてるかな。

「華子様との話はついた?」
食べながら聞かれて私はうなずき、思い出して聞く。

「啓司さん。コスタ・ブラバってどこ?」

「コスタ・ブラバ?スペインの高級リゾート地かな」

スペインか
パスタ屋さんじゃなかったのね。

「そこに今度ホテルを建てるんだって。これから出かける様子だった」

「華子様も忙しいですね」

「啓司さんは華子様には大切な人がいるって、すぐ気付いたの?」

「……ですね。華子様の様子を見ればわかりますよ」
サラリと言われてしまった。
私の観察力が悪かったか。

「私はわからなかった。ずっと華子様は啓司さんを好きって思ってたから」

「雅さんって意外と鈍感ですよね」

あなたに言われたくないかも。

まぁ
啓司さんは変わった人だけど
観察力は鋭いかもしれないね。そこは私の負けかな。

「清香さんは華子様の事をどう思ってるのかな。恋愛対象にはならないのかな」
そこ大事だと思うけど

「どうでしょうね」
彼はスプーンを置いて少し考える。

「清香さんにとっても華子様は大切な人だと思うけど、お互い今はその一線を追及したくないかもしれません。今のままの状態がふたりにとってベストなのでしょう」

そうか

「何でもすぐ、答を出せばいいってものじゃないから」

大人の意見に私は素直にうなずく。
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