王子な秘書とシンデレラな御曹司

その後
彼の行動は素早かった。

こんなに素早く動けるなんて、私の秘書としての教育は間違ってなかった……じゃなくて

ちょっと待って
ちょっと待って
お兄さんっ!!

テキパキとテーブルを片付け
身支度整えた啓司さんは靴を履いて私を待つ。

「まだメイクもしてないんですけどっ」

「しなくても雅さんは綺麗です」

ありがとう啓司さん。
それは恋人目線のお話ですわ。
世間一般では通じません。

適当にメイクをして着替え
タクシー拾って彼のマンションへ。

うわっ何これ!
この高層級の建物は。
どっかのホテル?

「着替えてからすぐ来ます」
コンシェルジュのいるホテルのロビーみたいな場所で待たされて、10分後に彼がスーツ姿でエレベーターから降りて来た。

あぁやっぱりカッコいいなぁ。
惚れ惚れしてたら

「行きますよ」
腕を取られて駐車場に出発。
前に乗せてもらった高級車の助手席に再び乗り込む。

「お土産は空港で買いましょうね」
ウキウキしてるし。

「啓司さん?」

「はい?」

「本当にうちに来るの?」

「当たり前でしょう。いい機会です。むしろ遅すぎました」

「それはない」

「雅さん。考えてごらん」
啓司さんは声のトーンを落として真面目そうに言う。

「子供がデキたかもしれない事件もあって、プロポーズも終わりOKの返事ももらった。挙式の準備に来週から入ろうと思ってたんですよ」

突っ走りすぎだろうが。
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