王子な秘書とシンデレラな御曹司
「私、まだ家族に啓司さんの話をしてないよ」
何も話してないのに
いきなり彼氏を連れて行くとは無謀だ。
「丁度いい。僕から話します」
「でも……」
「雅さん」
信号が赤に変わり、啓司さんは私の顔をジッと見つめた。
「僕は雅さんが大好きで、いつも一緒に居たい。離したくない。他の誰の物にもなって欲しくない。だから早く雅さんと結婚したい。ずっと抱きしめて、ずっとキスしたい」
彼の顔が近寄り
黙る私にキスをする。
「雅さんは違う?僕は急ぎ過ぎてる?」
優しい顔に不安が降り注ぐ。
そんな顔しないで
彼にそんな顔をさせたくない。
大好きな大好きな啓司さん。
私も貴方が大好きだもん。
「急いでない。私も一緒に居たい」
小さくそう返事をしたら
彼の顔は急に生き生きと輝き「そうでしょう」って自信満々な声を出す。
しまった。
また丸め込まれた気がする。
「お土産はヒヨコにしましょうね。雅さんは頭から食べる派?おしりから?」
ニコニコ笑顔の啓司さん。
彼は色んな意味で……人の上を行ってます。