王子な秘書とシンデレラな御曹司

「フランス語には驚きました。素晴らしいですね!」

あの短時間で支社からの文章を訳して、返事を打ちメールする。
動揺して身動きとれない自分の姿を思い出す。

「感動しました」と……最上級のほめ言葉を出したけど

副社長はガッカリした顔をする。

え?ラストがそのオチ?って感じ。

「あれこそ……くだらない」

本気でつまらなそうに言い
私に入れ直したコーヒーを差し出した。

え?なんで喜ばない?
一番の手柄で凄いエピソードなのに。

「普通は読めませんよ」
さっきまでの嬉しそうな顔が消えてしまい
こっちが驚いてしまう。

「たまたまですよ」
しれっとした返事。

ツボが違うのか?コイツ。
不思議な気分で入れ直してくれたエスプレッソに口をつける。

「あ、お砂糖入れるとまた違う。美味しい」
ついそんな
ひとり言がポツリ、私の口から出ると

「えーっそうですか?うわぁ本当に嬉しいなぁ」

嬉し恥ずかし副社長
身体クネクネ再開。



わからん

コイツのツボが


わからない。






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