王子な秘書とシンデレラな御曹司

「単純で簡単な話だ」
そう常務は話し出す。

うちの会社は
会長の息子さんが社長で
その社長には息子がいる。

優秀な息子で
自分の道を進んでいたけど
社長が去年体調を壊し、自分の身体が不安になったので

副社長のポストを与え
後継者にしようとしているらしい。

「竹下君。君の使命は副社長の彼に仕事を叩き込み、後継者としての器にしてほしい」

頭が真っ白になりましたよ私。

「常務それは無理です!だって私はただの総務の一社員ですよ。下っ端の女子社員で……」
こんな上の人に文句を言いたくないけれど、思いきり訴えてしまう。

「経理係長を成敗した、その手腕を期待したい」

せいばい?って
あーーー!どうして知ってるの?
隣の部長を見るとヒクヒクと苦笑いしてるし。

「企画二課の課長の話も聞いている」

それも
どうして知ってる?

たしかに
後輩が経理の係長にセクハラされて
かなりしつこくネチネチで
他の女子社員もガマンならなくて
私が代表になり
係長を皆の前で責めて謝罪させた。

企画二課の課長は
社食で喉を詰まらせてたから、昔習った合気道の先生に教えられたまま背中をド突き、命拾いさせた事もあった。






< 5 / 245 >

この作品をシェア

pagetop