王子な秘書とシンデレラな御曹司
私の顔を知ってる俺様副社長はとってもとっても不機嫌な顔をするけれど、他の御曹司達はポカンと口を開きどうしていいのかわからない表情。
お前誰って聞きたい?
場違いなスーツでごめんよ。
ただの総務の女だよ。
弱い者いじめが大嫌いな
いっぱんぴーぷるだよ。悪いか?
「女の子をいじめて楽しいですか?」
お嬢様の前に立ち
後ろ手で彼女を守りながら、怒ったように言う私。
空気が鋭くなり
会場が私達に注目する。
「誰がいじめてるって?」
ヒクヒクしながら俺様副社長が低い声を出す。
ほら
それがイジメでしょうが。
「貴女はどちらのご令嬢です?」
「どこでお会いしました?」
などなど
色々言われて責められる私。
マズいなぁ。
いくら私の身長が高くて態度がビッグでも
御曹司の数が多い。
完璧に邪魔した私に怒ってるし。
逃げるが勝ちかな。
「出ましょうか?」
彼女の小さな手を取り
どこかへ避難しようと思うけど
「ただ話をしたいだけなんですよ」
御曹司達は私を見下し行く手をまたふさぐ。
小さな可愛い手が私の手をギュッと握る。
この存在を
守らなくてはいけない。
「その方と話がしたいのですよ僕達は。その方は麻生華子様。ホテル王のお嬢様。大財閥のお嬢様です。めったにこんな場所にはいらっしゃらないので僕達はお話がしたいだけです」
ひとりの御曹司がそう言い
周りの御曹司もうなずく。
でも私の背中で、彼女は嫌々と首を横に振っていた。