王子な秘書とシンデレラな御曹司
それでも華子様は「ほぅ」と副社長が出張の時に撮影した名古屋城を真剣に見てから、満足そうにコーヒーを飲み干した。
「美味かった」
華子様はそう言って立ち上がり
うちの副社長の目の前に姿勢よく立つ。
華子様が元から大きいのかヒールが高いのか
副社長と身長が怖いくらい釣り合っている。
180近くありそう
モデルみたいな体型。
迫力に一歩下がりそうになりながら
足に力を入れて踏ん張る副社長に
「啓司」
華子様は名前を呼び捨て
「お前と付き合う」
静かにそう言い
長い髪をなびかせて部屋を出て行った。
は?
え?
あっ?
開いた口がふさがらないってこんな感じ。
付き合うって言った?
「華子様はおふたりを気に入られたようですね。嬉しいです。これからよろしくお願いいたします。こちらがプライベートの連絡先です。先に私に連絡を下さる方がスムーズだと思います」
清香さんが嬉しそうに私と副社長に名刺を2枚渡してくれた。
華子様と清香さんの分。
電話番号とアドレス付き。
「これからよろしくお願いいたします」
小柄で可愛い女の子は
深く頭を下げ
ご主人様の方に走り去る。