王子な秘書とシンデレラな御曹司

いったい
何が起きたのだろう。

華子様が来て
コーヒー飲んで
名古屋城見せて

副社長と付き合うって……。

うちの副社長と付き合うって。

神様ありがとう。
満塁逆転ホームラン!

「副社長やりました!」
ふつふつと達成感がこみ上げる。

あぁやった。やったよ!
死神常務に報告できる。
高橋部長を胃薬から解放できる。

超ビックサプライズ。

「よかったですね」
お受験合格気分で副社長に言うと

「……いや……無理です」
引きつった笑顔で私につぶやく。

「無理じゃありません。あちらからのご所望ですよ。華子様からのご指名ですよ」

「僕には無理です」

「副社長の意見を聞いてる余裕はうちには無いんです!」

思わず副社長のスーツの胸ぐらをつかんで迫る私。

『絶対に投げ飛ばされる』
副社長はその時本気で思ったそうだ。
そのくらい私の顔は鬼気迫っていた。
出会った頃に私が言った『後継者にしてみせます』の時と同じくらい怖い顔をしていたらしい。
人間
切羽詰まると本性が出るもんだ。

「私も協力します。必ず成功させましょう。婚約までたどり着きましょう」

「はい」

勝利への光を逃してはいけない。

私達は勝つ!
< 94 / 245 >

この作品をシェア

pagetop