王子な秘書とシンデレラな御曹司
私は自分の机で書類の整理などするけれど、健の存在が気になってしまう。
仕事しずらいわ。
男性二人は夢中になって仕事の話をしているけれど
やっぱ……席を外そう。
さりげなくまた扉へ向かうと
「雅。クリスマスの予定はどーする?ホテル予約していいのか?」
副社長の前で
健は堂々と私の背中にそう言った。
背中から刺された気分。
「あ?……え?……何よそれ」うろたえてると「そのまんま」ってしれっと言い、副社長に「では失礼します。ありがとうございました」って頭を下げて私の方へやってきた。
「健……」
パクパクと口を動かすしかない私。
「高岡さんと雅さんは、お付き合いされてるのですね」
静かに副社長に言われてしまった。
違う……違います。
付き合ってません。
だって私が好きなのは……好きなのは……。
言えないでしょ。
お見合いを成功させるミッションを持つ私としては、絶対言えない。
「その一歩手前の段階です。雅王子は手強くて」
自信満々の笑顔で健は私に言う。
「そうですか。お似合いだと思います。いつも雅さんには迷惑をかけていて、帰りも遅くなりすいません」
副社長は健に声をかけ謝った。
謝らないでよ。
何だかわからないけど
悲しくて涙が出そう。
お似合いって……何よそれ。
どうしてこんな気持ちになるのか
自分でもわからない。