落ちてきた天使
昼休み中盤、鬼になった私はさゆりちゃんを追い掛けた。スポーツ万能そうに見えて、あまり足が速くない彼女を捕まえることなんて容易くて。
『つーかまえたっ‼︎‼︎』
後ろから肩に手を置くと、立ち止まったさゆりちゃんは膝をがくりと折ってその場に倒れ込んだ。
っ、え……
呼吸が普通じゃない……
なに…?どうしたの……っ?
突然のことに頭は真っ白になって、そのあとはあまり覚えていない。
微かに覚えているのは、誰かの叫び声と救急車の赤いランプ。それから、教室で先生が何かを話して、その日の午後は臨時休校になった。
呆然と校門までの道程を歩く。
すると、『待ちなさいよ』とクラスメイトが私の前に立ちはだかって足を止めた。
『さゆりがこうなったのもあんたのせいよ!』
『さゆりはね、走ったら死んじゃう病気なんだよ!』
『さゆりだって鬼ごっこやりたいのをずっと我慢してたの。なのに、あんたが鬼ごっこやりたいって言ったから』
そして、最後に言い放たれた言葉は、私の脳裏にこびりついた。
『この、死神っ‼︎』
沈痛な面持ちで息を飲む皐月。
今、皐月の顔を見たら、多分泣いちゃうだろうから、私は目の前に広がる景色に目を移した。
でも、私に見えてるのは景色なんかじゃなく、あの時のクラスメイトが泣く姿。
「パパ達の事故以来、初めて出来た友達だったの……大切だった。凄く……なのに、私のせいで大切な友達に苦しい思いをさせた」
次の日も、またその次の日も。
私は学校に行けなくなった。
玄関を出ようとすると足が震えて、呼吸が苦しくなって。
自分の呼吸が苦しくなると、さゆりちゃんが倒れた姿が頭に浮かんできて涙が止まらなくなる。
私がいけなかった。
私なんかが調子に乗って友情を求めたから。
そして、私はまた心を閉じようと決めた。
『つーかまえたっ‼︎‼︎』
後ろから肩に手を置くと、立ち止まったさゆりちゃんは膝をがくりと折ってその場に倒れ込んだ。
っ、え……
呼吸が普通じゃない……
なに…?どうしたの……っ?
突然のことに頭は真っ白になって、そのあとはあまり覚えていない。
微かに覚えているのは、誰かの叫び声と救急車の赤いランプ。それから、教室で先生が何かを話して、その日の午後は臨時休校になった。
呆然と校門までの道程を歩く。
すると、『待ちなさいよ』とクラスメイトが私の前に立ちはだかって足を止めた。
『さゆりがこうなったのもあんたのせいよ!』
『さゆりはね、走ったら死んじゃう病気なんだよ!』
『さゆりだって鬼ごっこやりたいのをずっと我慢してたの。なのに、あんたが鬼ごっこやりたいって言ったから』
そして、最後に言い放たれた言葉は、私の脳裏にこびりついた。
『この、死神っ‼︎』
沈痛な面持ちで息を飲む皐月。
今、皐月の顔を見たら、多分泣いちゃうだろうから、私は目の前に広がる景色に目を移した。
でも、私に見えてるのは景色なんかじゃなく、あの時のクラスメイトが泣く姿。
「パパ達の事故以来、初めて出来た友達だったの……大切だった。凄く……なのに、私のせいで大切な友達に苦しい思いをさせた」
次の日も、またその次の日も。
私は学校に行けなくなった。
玄関を出ようとすると足が震えて、呼吸が苦しくなって。
自分の呼吸が苦しくなると、さゆりちゃんが倒れた姿が頭に浮かんできて涙が止まらなくなる。
私がいけなかった。
私なんかが調子に乗って友情を求めたから。
そして、私はまた心を閉じようと決めた。