初恋の行く末
翔とカフェに移動してメニューを頼み料理が届くまでの間、昨日の事がバレないかとヒヤヒヤしながら過ごしている。
「そういえば翔って会社ではスーツなんだね」
昨日の話にならない話題を選んで会話を進める。
「うん。会社によっては私服でもいい所もあるみたいだけどね」
確か翔はシステムエンジニアだったはず。
「仕事するには私服のほうが業務はしやすいの?」
今日は仕事内容について話をすれば上手く切り抜けられそうだ。
「人によってかな。俺は私服よりもスーツのほうが楽だけどね。私服だと服選びが面倒で」
確かに。制服やスーツのほうが私服を好きな物着れて楽だ。
翔と話をしていたら私達の斜め後ろの席の女性達3人が近づいてきて話し掛けてきた。
「小林先輩、お久しぶりです」
ロングで髪に緩くパーマを掛けた綺麗な女性が翔に話し掛けてきた。
「おー!渡辺に松木、港も久しぶり」
と懐かしむように翔が言う。
いったい誰?
「こんな所で小林先輩デートですか?」
とロングヘアの女性が翔にからかいながら聞いてきた。
「そう。彼女とデート」
翔は照れながらこう言ってくれた。
一瞬3人の女性の目付きが冷たくなり私を見た。
これは翔の事を誰か好きなんだと思った。
3人の中でベリーショートの子が翔に
「今度サークルの皆で集まった時に彼女との事聞かせて下さいね」
と言った。
嫌な予感がした。
「今度な」
と翔はふざけながら彼女達を手で追い払う真似をした。
仲の良さそうな様子に私は嫉妬した。
すぐ彼女達は翔から離れて自分達の席に向かい歩き出したが去り際、ロングヘアの子が私の耳元で小さく
「デブだよね」
と翔に聞こえない様に呟いて去っていった。
一番気にしている事を言われてへこんだ。