生徒だけど寮母やります!2

つまり、成功しようと失敗しようと妖術結社はこの計画を咎めない


父親の後ろには、この計画の本当の主犯がいる


なにも知らない、関わっていないふりをした妖術結社という本当の主犯が


「汚いだろ.....」

アカギの兄弟の呟きが、父親の耳に入った


「それよりもお前たち、先程から失敗するだリスクが高いだ何だと騒いでいるが、タダメシ食いも大概にしろ。此方側から与えてやる出世の機会をモノにしなければ、ワンワン吠えても今のように相手にされないだけだ」


自分達のプライドを全て踏みにじるような発言に、会議室の空気は一瞬にして凍りつく


「.....なんだよ.....ソレ.....」

悔しそうな、怒りに包まれたアカギの震えた声


しかし、二の句が継げぬまま彼は呆然と立ち尽くした



.....この親父を何度叩きのめしたいと思ったことか


.....何度絶望を味わされたことか


そして何度、軽くあしらわれてきたことか


自分も

兄弟たちも


『伊吹グループへの侵入及び強盗』


この計画が実行されれば、結斗にだけじゃない

男子寮Bに、誰より景に顔向けできなくなってしまう


回避する方法は


まだ一つだけ残されている




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