真夜中の恋人
タカヤに手を引かれ、ソファーに座る。

テーブルのリモコンに手を伸ばし、タカヤはテレビの電源をオフにするとわたしの肩を抱いた。
無音になった空間と密着する身体に、息が詰まりそうになる。

「ナツ」

タカヤの声が耳元で響くと、それだけで身体が痺れていく。
まるで媚薬のよう。

「ナツに頼みがあるんだ」

「頼み?」

ゆっくりと顔を上げてタカヤを見詰めた。
口角を上げて微笑むタカヤは、いつになくご機嫌だった。


「来週の土曜日、何か予定ある?」

「特には……」

「じゃ、一日俺に付き合ってくれる?」

「何をするの?」

タカヤの意図がわからずに不安になる。

そんなわたしの気持ちを読み取ったのか、タカヤは「大丈夫だよ」と言うように、わたしの額に触れるだけのキスを落とした。



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