真夜中の恋人
タクシーに乗って郊外に向けて車を走らせること二十分あまり、着いたのはガーデンウェディングが出来そうなレストランだった。
タカヤの友人が経営するレストランのプレオープンに招待されているとタクシーの中で説明を聞いたわたしは、想像していたよりも、こじんまりとした様子にホッと胸を撫で下ろしていた。
「行こうか」
「うん」
ライトアップされた石畳をタカヤと腕を組んでゆっくりと歩いていく。
「時間は大丈夫なの?」
なんとなく心配になって尋ねると、「少し、遅れたかな」とタカヤはバツが悪そうに小さく笑った。
「ここは、料理にも力を入れているから、楽しみにしているといい」
「そうなんだ」と微笑んだけれど、やっぱり緊張してしまって、無意識にタカヤの腕をギュッと握りしめた。
ふと「ナツ」タカヤが足を止めて、わたしを見た。
見上げた先には、魅惑的に微笑むタカヤ。
その表情にドキリとして何も言えずにいると、タカヤは「すごく綺麗だよ」と呟いてわたしの頬を撫でた。