真夜中の恋人
パーティは堅苦しいものではなかったけれど、こういった場に慣れていないわたしは、緊張して落ち着かない気持ちになってしまう。
ついオロオロと視線を彷徨わせ、タカヤの腕にしがみ付くばかり。

「ナツ、顔を上げて」

「……でも」
見上げると、タカヤはわたしを安心させるように優しく微笑んだ。

「ナツは、もっと自分に自信を持った方がいい」

「え?」

「凄く、綺麗だ。皆ナツを見てる」

「そんな!」恥ずかしくなって俯くと、タカヤはクスクスと笑う。

「からかったの?」ムッとして睨むわたしに「まさか、本当のことだよ」とタカヤは、極上の笑みを浮かべた。

「……」

その笑顔に見惚れて、言葉を失くしてしまう。
早くあの部屋に戻って、その腕の中に飛び込みたい。そんな衝動に駆られてしまう。


「足は大丈夫?痛くない?」

「す、少し、痛いかな」

タカヤが身体を屈めてわたしの顔を覗きこむ。
その視線に耐え切れずに、俯くわたしに「座ろうか」とタカヤはわたしの手を引いてテーブル席へ移動した。

「飲み物を取ってくる」

そういって、わたしから離れていくタカヤを目で追った。





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