エリート医師に結婚しろと迫られてます
「そうだ。ちょっといいかな?」
お兄ちゃんが、その場にいるみんなの注目を集めた。


「えっと、俺は、もうすぐアメリカに行く事になりました。これから、具体的に話を進めて行こうと思う。こっちに戻ってきたとしても、研究者としてやって行くことになります。

それで、この俺の代わりに、何とこの病院の後を継いでもいい、なんて男がいます。それがこの、森谷裕貴君です。

彼は、俺ほどは優秀でないものの、知識、技術、人格にも優れ、大学から引き抜くのは上から文句を言われそうですが、彼以上の適任はいません。
ですから病院は裕貴に任せようと思ってる」
寝耳に水…ってこの事だ。
お兄ちゃん、全然聞いてないよ。そんな話。

「任せるって?」
どういうこと?いったい何の話よ。


兄が、私の方を見て言う。
「お前がいいって言うなら、裕貴と一緒になって病院を継げばいい」

えっ?
裕貴と一緒になって?
お兄ちゃん、何言い出すのよ。


「ちょっと待って。私何も聞いてないよ。
そこの四人で話し合って、それでいいよなってこと?何でそんな大切なこと、勝手に決めるのよ」
何なの!今は明治時代じゃないのよ!!
勝手に相手見つけて一緒になれって、なに考えてるのよ!!


「まあ、そういうことだ。嫌なら断って好きにしろ。お前はこのまま放っておいたら、もらい手のないまま終わりそうだしな」


「そんなこと、お兄ちゃんに関係ないじゃないの!」

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