エリート医師に結婚しろと迫られてます
森谷さんが、私を抱きしめて言う。
「ごめん麻結。無理をいって
困った顔するのが見たかったんだ。
愛情を確かめたいわけじゃないよ。
でも、いつもと違うね。
今までこんなふうにふざけてても、
聞き流してたのに」
彼は、あっさり負けを認める。
「わかんない。とにかくイラつくの」
私もいくらか素直になる。
「ふ~ん。何かあったのかな」
彼は、私の髪をもてあそびながら言う。
「何もない…と思う」
というより言いたくない。
それがどうして気になるのか、理由が分からない。
どうして気になるの。
「本当に、何かあったの?」
私は、記憶をたよりに答える。
「えっと、いつの間にか…
目について、気になって仕方がなかったの…それで気が付いたの。
あなたの隣に女の人がいて、
あなたに寄りかかってるのが、
本当に嫌だったって。
だから、いつもよりお酒を飲んじゃったのかな…
あんなふうになったのは…森谷さん?
ちょっと…どうしたの…えっ?」