エリート医師に結婚しろと迫られてます
お昼近くなって、手の空いた美月を呼んだ。私は、彼女にメモを渡した。


『このまま、ホテルグランドに行って、好きなケーキをアシスタントの人数分、買って来てくること』と書かれた紙にお金を添えて。

土曜日の件で、兄が心配して思い付くまま電話をかけていた。
美月だけじゃなく、涼平さんまで巻き込んでたなんて。

美月が一番の被害者だ。自分が慌てて店の外に出て行ってしまったために、相沢さんの策略に引っかかったのだと、彼女に謝られた。

「美月の責任じゃないよ。私が悪かったのよ。森谷さんが言い寄られてるの見て動揺して、飲みすぎちゃって」


「あれで、動揺してたの?そんなふうに思えなかったけど」美月が聞いてくる。


「多分…」


「そっか。少しは、焦って走り回ったのも意味があったのね」


「ごめん。本当に。ケーキ一個で許してなんて言わないから」

「もちろんですよ」

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