エリート医師に結婚しろと迫られてます
「どうかした?」
「何でもない。森谷法律事務所って、結構大手だよね…」
ああ…ビックリした。
世の中狭い…
冷や汗かいてるのバレないかな。指、震えてるし無理だろうな。
「四大事務所と行かないまでも、100人を超える弁護士を抱えてるから、まあ大手と言えるかな」
潤也、私をにらんでる。
深く追求するのは止めて。
だから、その検察官のような目付きは止めてったら。
実は、お互いに刑事ドラマのファンで、民法なんかより、刑事訴訟法をネタに取調べごっこしてた方が、肌にあってた。
本当は、私も彼も検察官になりたかった。
私は、転勤が多いって聞いて、家族の反対にあって挫折したけど、潤也は、金銭的な理由だったと思う。
「どんな事務所?」
「どんなって、企業法を中心に何でも幅広くやってるけど、何…お前、転職したいの?」
ほら、彼の尋問の手口、
可能性のない方の質問から来た。
「いいえ、滅相もない。今さら大手の弁護士事務所だなんて」
私の技量じゃ馬車馬のごとく働かされて、使いっ走りされるだけだ。
私の秘密は…
潤也のオーナーの息子と付き合ってるってことだ。