エリート医師に結婚しろと迫られてます
「ねえ、そういう弁護士だと、森谷事務所だとどうなの?」
「アシスタントか?ならやれるかな…でも、うちのボスの息子、弁護士じゃないぞ」
「そう…その友達もそうなの。奇遇ね。息子さんが弁護士じゃない場合って、その、嫁のほうに期待されたりしないのかな」
「さあな。その、友達の腕にもよるし、事務所のカラーにもよる」
「そうよね。いきなりそんな話したら困るよね」
「何だ、お前、うちの事務所のアシスタント狙ってるのか?」
「アシスタントか…」
「だったら、嫁なんかになるより面接受けにこれば?俺の下なら使ってやるぞ」
「俺の下?」
「ああ、もう一人くらい置いてもいいとおもってたとこだし」
「いっとくけど、私は弁護士よ」
ちゃんと、こうしてバッチだって胸に光ってるじゃないの。
「仕事が出来なきゃ意味ないだろ?そんなもん。
お前…企業法なんか、学生の頃から一つも勉強してないだろ?そんなもん使いもんになるか」
おっしゃる通りですけど…
「で?何を隠してる。時間がもったいない。早く言え。じゃないと調べるぞ」
「ちょ、ちょっと、何もそこまで」
「じゃあ、事務所に関することだな」
「えっと…」
「回答時間は10秒だ。
YES or NOで」
「えっと…YES」
「うちの事務所の息子に関係してる」
「YES」
ちょっと、何でこんなこと答えてるのよ。私は…
「まさか…」
「そうなの。私、森谷裕貴とお付き合いしてるの」
「それはない、ぜーったいなしだろ」
店中に、高らかな笑い声が響いた。