エリート医師に結婚しろと迫られてます


1週間ほどして、森谷さんから電話が来た。



―久し振りだね。会いたかった。
声は、普通だったと思う。沈んでもいなくて嬉しそうでもない。


「うん」


―話がある。


「はい」


―週末、空けといてくれるかな?


「はい」

迎えに行くから、麻結の部屋で待ってて





約束した日の朝、


ピンポン、ピンポンと鳴る、聞きなれた貧乏くさい音に叩き起こされた。



空が明るくなるのも早くなったね、とクライアントに挨拶するようになって、久しいけど、でも…朝の6時に私に用事があると言って…訪ねて来る人間はいない。はず。多分…

< 288 / 336 >

この作品をシェア

pagetop