エリート医師に結婚しろと迫られてます
1週間ほどして、森谷さんから電話が来た。
―久し振りだね。会いたかった。
声は、普通だったと思う。沈んでもいなくて嬉しそうでもない。
「うん」
―話がある。
「はい」
―週末、空けといてくれるかな?
「はい」
迎えに行くから、麻結の部屋で待ってて
約束した日の朝、
ピンポン、ピンポンと鳴る、聞きなれた貧乏くさい音に叩き起こされた。
空が明るくなるのも早くなったね、とクライアントに挨拶するようになって、久しいけど、でも…朝の6時に私に用事があると言って…訪ねて来る人間はいない。はず。多分…