エリート医師に結婚しろと迫られてます


だいたい想像がつく。

兄がふざけて私が、寝てるところを、森谷さんにシャッターを切らせた写真だ。


その頃、兄と涼平さんと私で競ってて、誰が一番面白い顔ができるかって写真を撮ってた。

そんな写真が可愛く撮れてる訳がない。


「君の兄さんと一緒にするなよ。見たままの君を撮っただけだ。カメラに向かって構えてる姿じゃなく」

森谷さんは、斜めになった機嫌のまま言う。



やっぱり、この人はどこかで美的センスを無くしてしまったのだろうか?


「もう少し付き合って。ほら、もう海岸が見えてくる」



森谷さんは、ズカズカと早足で歩いていき、鳥居の下をくぐってまっすぐ進んでいき、さっさと道路を渡った。




海へ続く階段下りると、姿が見えなくなった。


仕方なく、急いで階段のところまで行き、下をのぞいた。


彼は、階段の下にいて、下から私を見上げている。





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