エリート医師に結婚しろと迫られてます
森谷さんは、さっきから、
ずっと私の事を見てる。
何でかわからないけど、観察している。
じっと見つめてれば、サナギが蝶にでも、
なるのかと期待してる子供みたいに。
「あの…そんなに見られると、
気になるんですけど… 」
私は、たまりかねて言った。
森谷さん嬉しそうな顔になる。
そっぽ向いてるのも、考えるのも疲れた。
わかった。降参する。そのかわり、
それ、飲んだら帰りましょう。
「ごめんなさい。
初対面の人に、失礼しました。
でも、これが最後かも知れないと思って」
彼は、初対面のという所に力を入れた。
「最後だと、まずいんですか…」
森谷さんの目が鋭く光り、顔が強張った。
思った事を言う。麻結子は、
もう少し考えて答えなさい。
時々父にそう言って、たしなめられる
「本当に残酷な人だなあ…
あなたって人は。
でも、僕に見られるってことは、
気にしてください。
僕は、あなたのことを十分に意識してますから」
「何を言ってるの、あなた。
私をからかってるの?」
しまった…言っちゃった。