HE IS A PET.



「へぇ~、タイプかも」

 私の一方的な話を聞き終えたアズミンは、一言そう感想を漏らした。


「え、何が?」

「チトセ兄。チトセ兄って、なんか千歳飴みたいよねえ」

 オヤジギャグ並みにつまんないことを言って、んふふと笑ったあと

「でもー」

 と逆接詞で繋いだ。

「ヤクザってのがねえ」

「ちょっとアズミン、あたしの話ちゃんと聞いてた? 男紹介するって話じゃないんだけど」

 今までの話の、どこをどう聞いたら『チトセってタイプかも』になるんだか。


「分かってるわよー。で、チトセ兄って年いくつ?」

「二十三」

「若いわねー。どうりで堪え性がないわけねえ」

「堪え性?」


「そ。ある程度は我慢したのかもしんないけど。結局溜まりに溜まったのがはち切れそうになって、吐き出したんでしょお? 本当に出したい相手には出せないから、咲希に吐き出して。咲希も悶々して、あたしに吐き出したのよね?」

 卑猥な言葉でオブラートに包むのが、アズミン節。
 言いたいことは分かる。

 怜には言うなよとチトセは言った。妹に口止めされているからだ。


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