HE IS A PET.
「ううん、いーよ。それで」
シュウから正直さを取ったら、馬鹿だけ残っちゃうもんな。
能天気なところと馬鹿正直なところは、シュウの長所だ。
怜が知ったらどう思うかなんて、気にしてる私の方が馬鹿みたいだ。
怜が何か思っても思わなくても、私が知る由もないのに。
「ごめんね? サキちゃん。つい誰かにノロケたくなっちゃってさぁ」
シュウがへらりと笑った。
「ノロケって何。勝手にノロケないでよね。ノロケる要素なんて皆無じゃん、私たち」
付き合ってなければ、手も握らない仲の私たち。
男として意識してほしいと言って触れるだけのキスをしたシュウも、私に好きな人がいると分かってからは、まったく異性を意識させない。
「んな、つれないこと言っちゃ嫌ン。俺はこーして、サキちゃんと一緒にいられるだけでチョー幸せ感じてんのに。大好き、サキちゃん」
照らいもなくそんなことを言われ、さすがにちょっと照れる。
シュウの「好き」は軽いけれど、毎日好きだ好きだと言われて嫌な気はしない。
シュウといるとイライラすることはあっても、苦しくなることはない。
夜になるとフラリと出て行く行き先が、少し気にはなるけれど。
誰といるのかと、想像して切なくなることはない。
「ありがとう。でも、日曜には確実に出てってもらうからね」